農地転用とは、農地を農業以外の目的で利用するために、土地の用途を変更する手続きのことを指します。
農地は農地法によって厳しく保護されており、農業以外の目的で使用するためには許可が必要です。

 

農地転用には、以下のような区分があります。
1.市街化区域内の農地転用：
o許可不要：市街化区域内での農地転用は、農業委員会の許可が不要です。ただし、届出が必要です。
o届出が必要：市町村の農業委員会に転用届を提出する必要があります。
2.市街化調整区域やその他の区域の農地転用：
o許可が必要：市街化調整区域や非線引き区域など、市街化を抑制する地域での農地転用は、
都道府県知事の許可が必要です。大規模な転用については、国土交通大臣の許可が必要になる場合もあります。

 

なお、農地転用の手続きは、以下のステップで進められます。
1.事前相談：
o農業委員会や市町村役場で、転用に関する事前相談を行います。土地の利用計画が適切かどうか、確認します。
2.申請書の提出：
o必要な書類を準備し、農業委員会または都道府県知事に申請を行います。書類には土地利用計画書、
登記簿謄本、境界確定図などが含まれます。
3.審査と許可：
o提出された書類を基に、農業委員会や都道府県が審査を行い、転用の許可を判断します。
4.許可の取得：
o許可が下りた場合、農地を農業以外の用途に利用することができます。

 

また、転用の注意点としては、以下の点があります。
•転用の制限：転用が許可されても、土地利用に関する制限や条件が付されることがあります。
•税制の変更：農地から他の用途に転用すると、固定資産税が上がる場合があります。
•周辺環境への影響：農地転用により、周辺環境に影響を与える場合もあるため、地域住民や行政との協議が重要です。